あな痔(痔ろう)
あな痔(痔ろう)の症状は?
- お尻がはれて痛む
- しこりがある
- 排便の有無にかかわらず、肛門に痛みがある
- 熱が出てきた
- 肛門からうみが出てくる
- 市販薬(座薬・飲み薬)を使っても、症状が改善しない
これは、痔ろうの初期の段階である「肛門周囲膿瘍(のうよう)」の症状です。
あな痔(痔ろう)になりやすい人は?
老年から中年の方に多く、また男性に多いのが特徴です。
約9割が男性で、下痢をしやすい方に多くみられます。
大人ほど症状が悪化することはありませんが、乳児痔ろうと言って、赤ちゃんがなることもあります。
あな痔(痔ろう)の症状は?
うみがたまったあと、肛門と肛門周囲の皮膚との間に管ができ、しこりになります。
このしこりが痔ろうです。
受診される方の多くはは、腫れ(しこり)と排便と関係のない痛み、発熱があるとのことで来院されます。これは、痔ろうの初期の段階である肛門周囲膿瘍の症状です。
あな痔(痔ろう)の原因は?
あな痔(痔ろう)になる主な原因は、肛門にある小さなくぼみ(肛門小窩)から細菌が入ってしまうことです。
特に、体調の悪い時や疲れて免疫力が低下した時にその細菌に感染して、うみがたまってしまいます。
あな痔(痔ろう)の治療方法は?
あな痔(痔ろう)は他の痔と違って、生活習慣を見直したり、食生活を改善したり、治療薬(塗り薬・坐薬)を使っての治療法はほとんど効果がなく、手術治療が必要となる場合があります。
痔ろうの治療は、うみを出し、再感染しないように抗生剤を使います。
きちんとうみを出すことで、炎症が治まりやすく、痔ろうのしこりが小さくなり、根治術が容易になります。
痔ろうは、 うみの出口となった皮膚の傷口がふさがっても、一旦できたトンネルはなくなりません。症状が落ち着いても治ったわけではなく、痛みや腫れが再発することがあるため、油断は禁物です。
痔ろうは放置しておくと繰り返しうみがたまったり、複雑なタイプの痔ろうになることもあるので診断がついた段階で根治手術を受けられるようお勧めします。
一般に痔の症状が出たときは患部を「温めて症状を緩和させる」とされていますが、痔ろうの症状が出たら患部を「冷やして症状を緩和させる」よう心がけましょう。自己判断は禁物です!